①幹事さん目線で「選ばれるお店」に
➁「主役」への配慮を!
③お客様への「告知」を丁寧に
①幹事さん目線で「選ばれるお店」に
3月・4月は歓送迎会シーズンです。居酒屋をはじめ飲食店にとっては、忘年会や新年会に次いで、売上アップが見込めるチャンスになります。ですから、ここでぜひ、歓送迎会の予約を増やし、売上を上げていきましょう。
歓送迎会では多くの場合、幹事さんがお店を事前に予約しますね。幹事経験者へのアンケート調査によると、やはり「お店/会場の決定」が重要という方が7割を超えています。
【幹事に聞いた! 歓送迎会の事前準備で大事なことランキング】
Q.職場の歓送迎会で幹事をしたことがありますか?
ある 62.2%
ない 37.8%
Q.(あると回答した人に)歓送迎会の事前準備で、重要だと思うことを3つまでお選びください。
1位 お店/会場の決定 72.7%
2位 日時の決定 52.4%
3位 出欠確認 40.2%
4位 会費の決定 28.9%
5位 会費徴収 25.7%
(2017年マイナビニュース調べ)
つまり、そもそも幹事さんの目にとまらなければ、予約はしてもらえないのです。
そこで今回、「幹事さんから見た、お店選び」という視点で見ていきましょう。
私たちが意識しなければいけないことは、幹事さんは「複数のお店を比較検討している」という点です。歓送迎会の幹事になった場合、インターネットの予約サイトやフリーペーパーなどを使って、「お店選び」をしますよね。
選ぶ条件はいろいろありますが、まず、「基本的な条件」として以下が挙げられるでしょう。
<お店選びの基本的な条件>
1)アクセス(地図)
2)料理内容
3)コース金額
4)飲み放題の有無
5)予約人数
つまり、これらの条件に合わなければ、お店を選ぶ際の選択肢に入ることができないのです。特に「アクセス(地図)」で、ある程度範囲を絞ったあとが、勝負になります。ですから、のぼりや看板、チラシ、インターネットの掲載ページなどに、これらの情報を「分かりやすく」提示しているかが重要になります。
「基本的な条件」をクリアしたら、次には独自の「こだわり」を満たしてくれるところかどうか?をみていきます。
<お店選びのこだわり例>
・個室でゆっくり落ち着いて過ごしたい
・女子会だから、デザートにはこだわりたい
・サプライズでケーキを用意してほしい
など、このように「こだわり」のあるお客様に、「このお店は対応してくれそうだ」と思ってもらう方法があります。
それは、「お気軽にご相談ください」ということを発信しておくことです。たとえば「ご要望にお応えします!チラシやネットに載っていない内容も、ぜひ相談ください。できる限り対応します」と、あらかじめ伝えておきます。そうすると、「この店は相談ができそうだ」と分かり、お問合せや予約につながりやすくなるのです。
➁「主役」への配慮を
忘年会・新年会と、歓送迎会で最も異なる点があります。何でしょうか?
それは、「主役」の存在です。
忘年会・新年会は、会社の仲間、友人など、皆さんで交流を深めて、楽しむものですね。一方で、歓送迎会には必ず、「主役(送る人や迎える人)」がいます。
ですから、そういった「主役(送る人や迎える人)」に対する配慮があることも、歓送迎会のお店として選ばれるポイントになるのです
幹事さんが「お店選び」をするときに、「これなら主役が喜んでくれそう」と思ってもらえるような、サービスを用意しておくこともお勧めです。
たとえば、デザートを出す場合、主役のデザートには、「〇〇さん、おつかれさまでした!」や、「〇〇さん、ようこそ!」といったメッセージを添える、記念に残る写真撮影をしてフォトフレームにおさめてプレゼントするといったサービスを用意しておきます。そうすると、歓送迎会の主役に伝えたい想いをカタチにして、届けることができますね。
また、主役への花束をセットにしたコースを用意したり、人数分のクラッカーを用意したり。このように「主役に喜ばれて、歓送迎会を盛り上げたい」という幹事さんの想いに応えるサービスがあると、「歓送迎会をするならぜひここで!」と、予約をしてもらいやすくなるでしょう。
コース名も、ただ金額を記載した「5,000円飲み放題コース」といったものではなく、「3時間飲み放題:主役をおもてなし!サプライズデザート付きコース」など工夫をするとよいでしょう。このように「歓送迎会を盛り上げますよ」というのが伝わりやすいコース名で用意をすることで、複数のお店を比較検討している幹事さんの目に留まりやすくなります。
幹事さんが望んでいるのは、主役に喜んでもらえること、そして参加者からは「いい会だったね」と言われることです。
ですから、美味しいお料理やお酒以外に、「主役への配慮」をしたサービスを用意しておくことによって、他店との差別化を図ることができます。
そのため、歓送迎会をPRする際に、お店が打ち出したいお食事やお酒に絞り込むのは、もったいないです。それよりも、幹事さんがお店を選ぶ際に重要視する内容に絞り込むことで、競合他店に勝ち選ばれることができるようになります。
③お客様への「告知」を丁寧に
歓送迎会のメニューやコース名、サービス内容が決まったら、次は告知をしていきます。
まずは、よく来店されるお客様に、丁寧に告知することから始めましょう。
既存のお客様に、歓送迎会でも一番に思い出してもらうお店になれると、予約を安定的に獲得しやすくなります。
そのためには、お客様との接点を考慮して、店内外で歓送迎会の案内をしてくことです。
たとえば、店外に「歓送迎会の予約受付中」というのぼりを設置したり、店内ポスターやチラシ、テービルに置くメニューやポップを用意したり。
店内での告知で、意外に効果を発揮しやすいのは、トイレです。
理由は、店内の壁やテーブルの場合、お客様は目の前のお料理やお酒、お話に夢中になっていて、案外、目に入らないためです。
たとえば、「店内放送を聞く」という場合も、雑音の多い場所で聞くよりも、雑音のほとんどない場所で聞いた方が、より耳に入りやすくなりますよね。
耳に入りやすいということは、記憶に残りやすい、ということです。
つまり、「チラシ」も「ポップ」も、雑音などが少ないところで見聞きした方が、記憶に残るのです。
その点、トイレは、唯一ひとりになれる貴重な時間ですね。ですから、お客様に、商品やサービスを認知してもらう絶好の場になるのです。
そこで、お客様の目線がいく場所に、歓送迎会の案内を貼り出しておけば、見てもらいやすくなります。
たとえば、このように、お手紙風にして知らせるという方法がありますよ。
「おくつろぎのところ、失礼いたします。この場所が、お客様にぜひお伝えしたいことを、一番ゆっくりお話しできる場所だと思いまして…」と、ただチラシを貼るのではなく、語り掛けるように、お手紙風に書くと、より読み込んでいただけます。
またお帰りの際にも一声、歓送迎会のことをお声がけして、チラシを手渡すようにしましょう。その際に、たとえば「このチラシをお持ちのグループの方全員に、乾杯のシャンパンをプレゼント!」といった特典をつけることもお忘れなく!
このように、お客様との接点ごとに「告知」を丁寧にすることで、「歓送迎会は、このお店にしようかな」と思い出してもらいやすくなり、歓送迎会の予約獲得につながるのです。
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